首里城の復興を願い、ランニング!城手前の急な坂道に心折れる。

2年前に一度だけ行ったことがある首里城へ、再び。あれは火災が起きる半年前のの2019年4月。

沖縄と言えば、首里城。そんなイメージを抱く人も多いはず。

14世紀末から1879年まで琉球王国を支えてきた王城で、沖縄県内で最も巨大な城であったという。

日本国内で唯一赤の塗料で施された正殿は実に華やかで、目にした瞬間に魅了されてしまう。




正殿を見れないけど復興を願い、城の雰囲気だけでも感じたいと思って、沖縄県庁近くから走って行ってみた。

片道5kmなので往復で10km。よし、城は丘の上にある。北東へ進んで行けば標識も出てくるので着くだろうと気楽にスタート。

城まで近道でと思い、那覇市街地の狭い道を通り抜けて行く。3kmを過ぎた辺りで、目の前に坂道が。登り切れば首里城だ!と思い、気合いを入れてスピードを上げてみる。

傾斜があるので、なかなかキツイ。

はぁ、はぁ、はぁ。

もう少しだ。これを越えれば!と駆け抜けてみると、

あれ?周りを見渡すと、緑やら住宅ばかり。




え?城は?城はどこ?

と見渡しながら走ってみると、この丘が城がある丘とは違うことに気づく。

城手前の丘だったのだ。

ガーン!                                  

パワーを使い果たしてしまい、お腹が減ってきた。

かなり後悔した気持ちで下山し走っていると、首里城と書いてある道路標識を発見。少し安心した気持ちで進んでいくと、あまりにも急な坂が。遠くで懸命に走っている人が目に入るや否や、追い抜きたい気持ちに火が付いてスピードを上げてみる。

何これ?マジか?仙台の青葉山城並みに傾斜のきつい坂に狼狽えながらも、足を前へ前へ。

前を走っていた人は、いつの間にか歩き始めている。でも、ここで歩いてしまったら、負けだ!と思い、体が急停止したような感覚に陥りながらも、一歩そして一歩とどうにか。急坂はカーブとなり、まだあるのかと思うだけでメンタルがやられそうに。キツイ。

歩きながら自分とすれ違う人達は、微笑みながらジーっと観てくる。自分がめちゃキツイ顔をしているからかな。「走って坂を登るなんて凄い」とでも思っているのか。「頑張れ」と言われているような気分だ。

全く一言も何も言われていないけど、応援されている感が勝手に高まり、辛さがいつの間にかエネルギーに変わる。

ありがとう!








ゴール。時刻は17:53。城内にある坂を登っていくと、営業時間が18:00まで、と警備員さんが教えてくれる。







慌てて走りながら見学。お客さんは自分だけ。しかし、綺麗な城だな。






ここから先へは入れないのか。

ジーン。

本当に燃えてしまったんだな。こんなことになるなんて信じられない。はぁ。

でも、復旧作業が行われている。

再び目にする日を楽しみにしよう。次は車で来ようかな(笑)。

さらば!

心の中で強く叫び、県庁前を目指して再び走る。










首里城 正殿
098-886-2020
https://goo.gl/maps/qWwLqwvBgLPdFzLc8


Text by SAKU